斉藤君の日常


2008年12月09日    雨降るなんて聞いてないー。傘持っていかなかったー。


さて、うちのクラスにはとんだバカップルがいるわけで。
そいつらはつねにラブラブしてるわけで。
その噂は隣のクラスにも広がるくらいで。



今日もそのバカップルがラブラブしてる。人の目気にせずに。
しかも、男子が俺の前の席だったりする。

「ねぇ、勇くーん」
「ん? どうした? 夕奈」

何かラブラブで話している。
違うことを考えている俺にはいれ以降は耳に入らなかったが。
俺にはこの2人が納豆にみえてしょうがない。ネバネバーみたいな。
餅でもいいと思う。



次の朝、げた箱でも噂の2人はいつも一緒でネバネバーだ。
皆見ているのにネバネバーだ。
俺も彼女が欲しいけど、ネバネバーは嫌だなぁ。

「おっす、斉藤」

俺がそんなことを考えていると清川の奴がやってきた。

「おう、清川」

俺が思うに家が隣なんだから今度こいつと一緒に学校にでも来ようとひそかに思っている。
清川は自分のげた箱を凝視している。その姿が何かに良く似ていた。

「どうした?」

俺が不思議に思い、覗いてみると……清川の靴の上に白い封筒が!!
テープはハートマーク。
そう、よくあるアレだ。
清川は俺を見た。俺も清川を見た。
こ、これが巷で噂の……!!?



「あ、斉藤だ。清川もいる。てか、清川ってよく斉藤のこと見てるよな。斉藤もだけど」
「うん。だからあいつらって家も隣だし、デキてるんじゃないかって噂あるよな」

もちろんソレを凝視している俺達は今登校してきた山本と鈴本の声など届く余地なし。
と、思ったけど……。
清川の奴がそっちを思いっきり睨んだ。そして、おもいっきり否定した。
一方俺は、巷のアレを見てると、そこには……「三木君へ」の文字。
清川の隣のげた箱はサッカー部のイケメン。それをみた清川は溶けてなくなったという。



そして……なぜか、斉藤清川という漫才コンビが結成されたと噂になっていた。



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