プロローグ


今日は大雨だった。
強風も吹いていた。
町の人たち、村の人たち、そして国の人たち皆、自分の家やどこかの施設に入り、雨風をしのいでいた。
僕は知っている。
やがて、この大雨を降らしている雲はなくなり、大きくて綺麗な月が夜の空を支配する。
いつもそうだ。
僕は、その月を見ながら次の世界へ旅立つ。
これでちょうど1週間。

僕の名前はセト。
色々な世界を旅している。
歩いて……。
たくさんある世界の中ではまだ機械が発展していないとこもあるんだ。

旅をしているのは、世界の果てを探してるんだ。
もう長いこと1人で旅をしている。
色んなとこを見たりするのは面白い。
たくさんの人に会うもの面白い。
でも1つわからない、何で僕は世界の果てに行こうとしているのか、僕は何なのか。







これは、1人の少年が実際に書いた日記である。
少年の名前は日記でも書いてあったとおりセト。
私はこの少年に数十年前に会ったことがある。
その時セトは13歳だった。
だが、それから目撃した人からの報告によるとセトは今でも13歳の姿をしているらしい。

セトの髪は黒で、目も黒。
そして片目を前髪で隠している。
赤い帽子(緑のリボン)被り、赤い靴を履き、赤いショルダーバックを持っている。
靴下は白黒の縞々で白いだぼっとした上着に青い短パン。
その時のかっこは、こうゆうかっこだと報告があった。
私はこの日記をある場所で何年か前に見つけた。
セトはまだ生きているのか?
まだ旅をしているのか?

いや、これは日記というより1つの物語だろう。
セトは何も思い、何を考え、何を感じたのか。
どうか興味のない人は、ここで読むのをやめてほしい。
次に進む人はどうか最後まで読んでもらいたい。
そして、セトを見た人がいれば私に報告してほしい。
私もまた、セトに会って話しがしたいのだ。



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