平成百鬼夜行〜風人伝〜


買い物が終わり、俺は暇になった。
俺は1人で風森に向かった。
だが、行く最中に嫌な奴にあった。

「何で、お前がいるんだよ」
「お前こそ。お前引っ越してきたばっかのくせに、生意気だぞっ!!」
「うるせ――!!! 何、その理不尽!! お前はどこぞのジャイ○ンかっ!!」

そう、俺が会ったのは、俺をムカつき度MAXにさせる聖だ。
生意気って何だ!!
お前なんて、主人公でもないくせに生意気だぞ!!
俺も聖もわかっていることがあった。
それは、俺たちの行き先が同じだということ。

「ついてくるな!!」
「うるせ――!! 俺もそっちに行くんだよ、チビ!!」
「なっ、チビだど!!? お前何か妄想癖があるくせに!! シスコンのくせにっ!!」

俺たちは、互いに暴言を吐きながらついに走り出した。
どっちが早く風森につくか。
俺たちはいつのまにか、超ダッシュしてた。

「このやろ――!! 聖のくせに!!!!」

俺はスピードをあげ、聖の前に出た。

「俺の前に出るなんて、百年早い!!」

聖もスピードをあげ、今度は聖が前に出た。
きっと、今の俺たちは鬼や風太のことなんて忘れてるだろう。
てか、何だよ、この小学生のケンカは……。

「うぜ――!! このやろ―――!!!!」

今度は俺が前に出た。
結局風森についた時は、どっちが先についたかはわからなかった。
1つわかってることは、俺も聖も息がきれて、苦しいってことだけだ。
何やってんだよ、俺たち……。



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