斉藤君の日常


2008年8月17日    寒い雨。


さて、日にちは変わる。
今日は購買でやきそばパンが売られる日!
そんな今日は移動教室で俺はかなり有利な位置にある。理科実験室は購買に近いからな。
まぁ、今の俺は走っている!! 購買へ向かって。



「急げ! 俺のこれに全てがかかっている!!」

そう。その通りだ。今日こそ俺はNO.1!!
一番最初に購買にたどり着くんだ。秘宝をもとめる勇者のごとく!
幻のものを狩るようなハンターのごとく!!
そう! 今、俺の頭の中では俺は鎧とかそういった服を着てドラ○エの世界に入っている!
まぁ、そのゲームはケータイにはいっているやつ以外やったことないのだが。


おぉ!!? 俺の後から人の気配が!!
振り返ってみると、そこには勇者を追う魔王清川の姿!! いやいや、魔王はだめだ。
あいつはいいやつだから、同業者かそういったものにしよう。
まさか……あいつも、購買に!?

「斉藤!!」

俺は清川にそう呼ばれた。

「何だ!!」

俺はさわやかにそう答えた。だが、清川の答えは……

「邪魔だぁ!!」

だ。しかも、野球部の腕で俺を廊下の隅に突き飛ばした。思わず俺は転びそうになったがなんとか、ね。とどまったさ。

「なっ!? 清川、なにすんだ!!?」

そう叫んだが遅く、あいつは颯爽とどこかへ消えた。モンスターでも追うように俺もちょっとあとをつけることにした。


俺の脳内はすっかりRPG状態だ。


こっそりあとをつけてみると、清川は……職員室を書いてある部屋に入って行った。
あぁ……呼び出し。だから急いでいたのか。
って!! やきそばパン!!
俺がさっき走っていた方向を見ると、たくさんの人が走っている。
あぁ……俺、今回は……ゲームオーバーだ……。
俺のやきそばパン……。



こうして、斉藤勇者はゲームオーバーになった。




ナウ、コンティニュー?



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