07月07日


星たちがまたたき、少し暑くなってくるとそれはやってくる。(暑くならないとこもあるが)
でも、僕が行ったとこは全部少し暑かったんだ。
今回はあそこに行く。あの夜空の浮かぶ川、天の川に行くんだ。


何でこの日に行くかって? だって、今日は七夕じゃないか。
でも、この間節分の日記を書いたって? でも、今日はまさしく七夕なんだよ。
そして僕は彦星と一緒に白鳥に乗り、天の川を渡っている。


彦星と織姫様がいる場所は天上。皆この2人の話は知っていると思うから、話さなくてもいいよね?
天上は星の川(天の川)が流れていて、色々なものがあるんだ。

「あー! やっと織姫に会えるんだっ! 1年ぶりだ!」

彦星は、まるで神に感謝するかのように言った。織姫様は、そんなに綺麗な人なのかなぁ? ショートケーキみたいに。
白鳥はだんだんと、川を渡り岸に近づいていった。この岸に綺麗な女の人がいた。

「彦星様っ!!」

女の人は嬉しそうに、彦星を見てそう言った。この人が織姫様なのかな?
僕は彦星を見た。

「織姫!!」

彦星は嬉しそうに、白鳥から飛び降り織姫様のもとへ行った。
僕もそれについて行った。そのときに、織姫様は僕に気づいた。

「この子は?」

織姫様は僕のことをまじまじと見た。

「僕はセト。世界の果てを目指して旅をしてるんだ」

僕はいつもと同じようににこにと笑って言った。
織姫様も彦星も、それ以上は何も聞いてこなかった。だから、僕がかわりに聞いた。

「2人は1年に1回しか会えないのに、寂しくないの?」

たった24時間しか会えない。僕だったら寂しいな。

「寂しいよ、寂しいに決まってる」

彦星がそう言った。何だか僕はお邪魔みたいだね。
2人は愛し合ってるんだと僕が言うと、2人はリンゴみたいに真っ赤になった。
僕は今回、いつもより早く旅たつことにした。
天の川を渡っているとき、キラキラした砂を見つけ、救い上げビンの中に入れた。
うん、何かいいことありそうだ。







随分季節はずれな話だろうと、皆思ったはずだ。
だが、セトの日記はこうなっていた。いや、何故節分の次に七夕がきているのかも謎だ。
セトが何故このように季節はずれの日記を今になって書いたのか、私は不思議でならない。
そして、今回はいつもより早くに旅立っている。それは、私もきっとそうするのだろう。
拾ったキラキラした砂はいったい何なのか? 
これは何を意味するのか? 私は気になってしょうがない。



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