隣の斉藤君


2009年 6月14日    さっき凄い雨振ってた。


な、なんてこった!!!
俺としたことが、明日提出の宿題をやるのをすっかりわすれてる!!!
最近は、学校行って野球して、家帰って飯食って寝るしかやってないからな……。
ヤバイぞ、今日はちょっと部活を休んで宿題を終わらせるしかない!!



と、思い、俺は帰りのホームルームが終るとすぐに図書室に向かった。
1番のりかとおもったら、すでに何人かのメガネがいたことには驚いた。
まぁ、でも静かだから案外早く終わるかもしれない。



うん、そう思った俺が甘かった。



「おーい!! みんな、注目!! 斉藤が、面白い話をしにきたぞー!」

そう。斉藤と三代川のやつが現れたと思ったら、あいつらカウンターの上にのり、大声をあげはじめたんだ。
初めは、何が起こってるのか、あいつらは何をやっているのかよく解らなかった。
だが、確実に解るのは図書委員のやつが困っていること、皆が斉藤たちに注目していること。
そして、俺の宿題が終わるのが遅くなるということだ!

「さ、斉藤! お、お前何やってんだ!! 三代川も!!」

俺はカウンターの方に行った。こいつら、いつもはちゃめちゃなことをする。
これ以上、俺の部活の時間を減らすようなことは許さん! 特に斉藤は、小学校のころから俺に迷惑かけ過ぎだと思う。

「今から面白い話をするんだよ。ほら、お前もカウンターの上乗れよー」
「ちょ、やめろって!! てか、お前たちはそこから降りろ!!」

何をトチくるったのか、斉藤が俺をカウンターの上にひっぱりあげようとした。
もちろん、俺は拒否ったさ。嫌だったからな。




結局、この後、メガネの1人が先生を呼んできたらしく、騒ぎは収まり斉藤と三代川は反省室行きとなった。
俺は、宿題がなかなか終わらなかったとさ。



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