それは青年の心が変わる花。 蒲 公 英 − た ん ぽ ぽ −
道端に咲いている小さな小さな黄色い花。その小さな花にも心が宿ってる。何か、いいことをすれば恩返しをしてくれるかもしれないよ。小さな小さな黄色い花は、助けてくれる人を待っているのかもしれない。そっと飛ばしてあげて、彼らは空を舞う花でもあるから。そっと、そっと、傍で微笑んであげて。彼らはきっと、喜んでくれるよ。そっと、日のあたる場所へ行こう。

例え、その人が不良だとしても。
 
1.直紀とたんぽぽ 「……たんぽぽ?」
「お前…1人で寂しくねぇのかよ。苦しくねぇのかよ……」
2.直紀と老人 「またこの空き地においで。たんぽぽたちも君のことを待ってるよ」
「気が向いたらね」
3.直紀とひな 「僕はね、直紀に恩返しがしたいんだ。直紀は僕を助けてくれたから」
「助けたぁ? 俺は誰も助けてねぇぞ?」
4.直紀とあんぱん 「直紀、今の万引きだよ。ダメだよ、ちゃんとお金払わなくちゃ…」
「るせーな。お前には関係ないだろ」
5.直紀と父親 「お前みたいなクズがいるから、この世がダメになっていくんだ」
「お前みたいな大人が、俺たちみたいな奴をクズにしたんじゃねぇかよ!!」
6.直紀と空を舞う花 「直紀は、直紀は優しいよ。こんな、ちっぽけなたんぽぽを助けてくれたんだから…」
「たんぽぽたちは死んだわけじゃないよ。見てごらん」
  モドル